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僕たちはWANIMAのように写真に写れるか

WANIMAというアーティストがいる。

 

昨年、紅白にも出場した、いま注目すべきバンドである。
彼らの奏でるエネルギー溢れる楽曲はすごい。

ストレートに元気づけられる曲は、WANIMAにしかない、特有の感じがする。
僕はそれが大好きだ。根が暗めな僕はむしろWANIMAになりたいとすら思う。

 

ところで、「WANIMAにしかない特有の…」という枕詞を使いたくなるのは楽曲だけではない。

 

アー写そう、彼らのアーティスト写真だ。

 

見たことのない方はこの機会に見てみてほしい。

f:id:e-genelog:20181123215124j:plainGoogle画像検索「WANIMA」

彼らの写真はどこからどう見ても「WANIMA」なのだ。
明るく、ポジティブでオープンな写真ばかりなのだが、そういった言葉では説明しきれない、「WANIMAにしかない特有の…」感じなのである。

これらの写真の「WANIMAにしかない特有の…」感じを、僕たちでも再現できないだろうか。 

仮に再現できるとしたら、写真だけでも、僕たちはWANIMAになることができるはずだ!

 

どうやったらWANIMAになれるのか

WANIMAのアー写をひたすら見比べて、研究をしてみた。(けして暇なわけではない)

その結果、WANIMAのアー写の多くには共通しているポイントがあることがわかった。

 ・過剰なほどの笑顔と変顔
 ・カメラが近め
 ・メンバーの距離感がかなり近い
 ・ダブルピース
 ・ジャンプしがち
 ・パーカーを着がち
【参考】Google画像検索「WANIMA」

意識してGoogleの検索結果を見てみると、どの写真にもこれらのポイントのいずれかがあてはまるはずだ。

逆に言えば、これらのポイントを押さえて写真を撮ると、僕たちもWANIMAっぽく写真に写れるはずである。

それでは実際に撮ってみようと思う。

 

写真は「寄り」で撮った方がいい

大学のサークル仲間二人に協力してもらい、インスタントWANIMAを結成した。

どう説明しても記事の趣旨がうまく伝わらないと思ったので、「WANIMAになりたいですか」とだけ訊いて、あとは半ばむりやり招集してみた。
二人とも質問の答えが「Yes」でよかった。

 

まずは比較用に、ふつうに記念撮影。

f:id:e-genelog:20181123215218j:plain僕たちはWANIMAになれるだろうか(中央が僕です)

いたってふつうの記念写真である。
渋谷で100人にこの写真を見せて何を意識した写真かアンケートをとったとしても、絶対に「WANIMA」というキーワードは出ないだろう。

ここを基準として、先のポイントを加えていき、WANIMAっぽく見えるか検証してみる。 

 

まずは「過剰なほどの笑顔と変顔」。これを足して撮影した写真が、

f:id:e-genelog:20181123215407j:plain愉快な人たちだ

これである。まだ全然WANIMAではない。彼らは無限遠にいると思った。

これでは単なるうさんくさい人たちである。もしくは、なにかいいことがあった人たちだ。

笑顔ではなく、変顔でも同じように撮ってはみたが、

f:id:e-genelog:20181123215346j:plainよく考えたら日常生活で変顔ってしないもんですね

おどけている人たちでしかない。表情だけではどうにもならないようである。

 

ここで気づいたのが、実は笑顔は難しいということだ。

自分はとびきりの笑顔でいると思っていても、写真に撮って見てみると、ぜんぜん笑顔になっていない。想像と現実のギャップにびっくりした。

「WANIMAは表情筋のバケモノなのではないか」という声がメンバーからきかれた。本当にそう思う。

MAXレベルの笑顔で写真に写れるWANIMAはすごい。

 

次に、「カメラが近め」というポイントを足してみる。
先ほどと同じ2枚の写真で、カメラをを寄り気味に加工してみた。

f:id:e-genelog:20181123215758j:plainf:id:e-genelog:20181123215829j:plain
うーん。寄っただけだ。
が、WANIMAを抜きにしても、写真としてはカメラが近い方がいい写真っぽく見える気がした。

「過剰なほどの笑顔と変顔」「カメラが近め」だけではWANIMAに近づくことは厳しいことがわかった。

どうやら、その他のポイントがかなり重要らしい。

 ✔ 過剰なほどの笑顔と変顔
 ✔ カメラが近め
 ・メンバーの距離感がかなり近い
 ・ダブルピース
 ・ジャンプしがち
 ・パーカーを着がち
【参考】Google画像検索「WANIMA」

 

メンバーの距離感が近いとWANIMAがよぎる

WANIMAへのあまりの近づかなさに、不安が募り始めていたその時。
メンバーの距離感を近づけて撮ってみると…
f:id:e-genelog:20181123220557j:plainカメラ近め + メンバー近め = 仲よさげにみえる

さらに笑顔を足してみると…。f:id:e-genelog:20181123220636j:plain笑顔 + カメラ近め + メンバー近め = おっ…?

一瞬WANIMAがよぎって、ものすごいスピードで去っていってしまった。
風味は感じるが、WANIMAではない。

水筒がないからといってコーラのペットボトルに水を入れて飲んだ時のあの薄さだ。

でも距離感が重要なのはわかった。

 

f:id:e-genelog:20181123220712j:plainダブルピースを足してみました 

 

メンバーの距離感が近ければ近いほどWANIMAがよぎりやすくなり、
センターの人間がダブルピースであれば、よりよいようだ。
(自信満々にのたまっているが、自分の中のWANIMA観はだいぶ麻痺してきている) 

 ✔ 過剰なほどの笑顔と変顔
 ✔ カメラが近め
 ✔ メンバーの距離感がかなり近い
 ✔ ダブルピース
 ・ジャンプしがち
 ・パーカーを着がち
【参考】Google画像検索「WANIMA」

 

ちなみに、「ジャンプしがち」「パーカーを着がち」という要素だが、
ジャンプをしてみても、f:id:e-genelog:20181123220924j:plainインスタ感を脱せず、一方パーカーはといえば、f:id:e-genelog:20181123221012j:plain陽気な休日のお父さん感が増しただけだった。

 写真を撮れば撮るほど、想像の中のWANIMA像と現実のWANIMAがどんどん乖離していく感じがしてとても妙な気持ちがしたし、首をかしげるメンバーを見て自信がなくなってきた。どんどんWANIMAが遠ざかっていく悪夢のようだ。焦ってすこし汗をかいた(ジャンプを何回もしたせいかもしれない)。

 

 ✔ 過剰なほどの笑顔と変顔
 ✔ カメラが近め
 ✔ メンバーの距離感がかなり近い
 ✔ ダブルピース
 ✔ ジャンプしがち
 ✔ パーカーを着がち
【参考】Google画像検索「WANIMA」

 

f:id:e-genelog:20181123221053j:plainこのあたりでもう一度、本物のWANIMAをどうぞ。

 

ラスタカラーというWANIMAの記号

「笑顔・カメラ近め・メンバー近め」でWANIMAをよぎらせることには成功したものの、
ここまでの検証にさすがに満足できなかったので、アイテムを投入することにした。

f:id:e-genelog:20181123224537j:plain

色付きTシャツだ。

ロゴなどを見てもらえればわかるかと思うが、WANIMAのシンボルカラーは緑・赤・黄のラテンカラー(専門的にはラスタカラーというらしい)なのだ。

 

これを着て写真を撮ってみた。

f:id:e-genelog:20181123221245j:plainアットホームで楽しい職場です

普通に撮ると、スタッフバイト感が溢れ出てしまったが…。

ひとたびテンションを上げてカメラを寄せてみると…?

f:id:e-genelog:20181123221423j:plainWANIMAのWAの字くらいはありそうな感じ

f:id:e-genelog:20181123221500j:plainこれはWANIMAのWANIの字くらいはあると思う

なんだかすごい。
WANIMAと言われれば、WANIMAに見えてこないだろうか。

色という要素は、もしかすると劇薬なのかもしれない。
(僕たちの脳の「WANIMAを知覚する組織」がよくわからないことになってきているのは否めないが)

嬉しくなって色んなところで写真を撮った。 

f:id:e-genelog:20181123221549j:plain橋の上からWANIMA

f:id:e-genelog:20181123221626j:plain茂みの中からWANIMA

f:id:e-genelog:20181123221708j:plain川の中でもWANIMA

背景が無機物だと、街中感が出ておしゃれだった。

f:id:e-genelog:20181123221759j:plain僕たちは…

f:id:e-genelog:20181123221827j:plainWANIMAだっ!(異論は認めます)

赤・黄・緑を身につけると見違えるようにWANIMA感が増してびっくりした。

ソースだけで食べていた冷凍お好み焼きに紅ショウガ・かつお節・青のりを足したとたん、ホンモノ感がぐっと増すあの感じだ。
理由は簡単だ。これらの色はWANIMAの記号だからだ。(紅ショウガもかつお節も青のりもお好み焼きの記号だろう)

記号を纏うとそれっぽく見えるのは、よく考えると当然の話だった。

 

ご家庭で再現するには

f:id:e-genelog:20181123221912j:plain加工してみたらもっとWANIMAだ

WANIMAっぽく写真に写る方法を模索した結果… 

・はちきれんばかりの笑顔で
・センターの人間はダブルピースで
・メンバーの距離感をかなり近めに
・カメラもかなり近めに
・できれば服にWANIMAの色を取り入れる

といった要素を全て詰め込むと、そこそこWANIMAに近い写真が撮れることがわかった。
これらの要素は複合的で、どれか一つが欠けると途端にWANIMA感が薄れてしまう、めちゃくちゃシビアなものだった。

もっと詳しいことを言うと、腕時計などは極力外したほうがそれっぽく見えることと、直立して写るよりも中腰で写るほうがWANIMAっぽく見えることも、チャレンジする皆さんにはできれば意識してほしい(何様だ)。

ご家庭でも割と簡単に再現できるかと思うので、WANIMAになりたいと思う皆さんはぜひお試しください。

 

f:id:e-genelog:20181123222506j:plain魚眼にするともっとWANIMA

 

さらに付け加えると、僕たちの写真でも楽しそうに見える写真はだいたいWANIMAっぽくみえるし、メンバーの距離が近ければ近いほどWANIMAらしい写真が撮れた。本物のWANIMAは、メンバーの物理的な距離だけでなく、それ以上に精神的な距離もめちゃくちゃ近いはずだ。

冒頭で書いた「WANIMAにしかない特有の…」もの、それは「WANIMAであることの楽しさ」「団結感」なのかもしれない。

 

WANIMAはおそらく、写真に表れているそのままのバンドなのだと思った。

 

なりたい。

 

おまけ①f:id:e-genelog:20181123222044j:plain

WANIMAの写真の背景はたいてい青空なので、青空の写真に僕たちを合成してみたが、
よくわからないが、ぜんぜん違うものになってしまった。なぜだろう。

 

おまけ②

写真を撮りにきてくれた大学の後輩なのだが、f:id:e-genelog:20181123222539j:plain隙間から人を撮ると、妙なストーリーを感じて面白いことがわかった。

学ぶことが多い撮影でよかった。